2006年10月24日 10:09

イジメ対策

イジメ問題がニュースを賑わしている。イジメで悩む人は少なくないと思うが、とくに小学生などのお子さんで、イジメを受けていて、それを解決してくれない担任や学校の対応に苦慮している親御さん向けに、私が取った方法をご紹介。

本当はこういうことをあえて公表したくもないけれど、今の学校の実態を良く知っている親の一人として、同じことに悩む親御さんたちにエールを贈る意味で書くことにした。

なお、子どものイジメに直面していない親にとっては、あまりピンとこない内容だと思うので念のため。。。

今の学校や教育現場の体質では、本人の努力だけでイジメを解決することはまずムリ、という現状がある。なぜならイジメを黙認する体質が学校自体にあり、生徒はそれを知っているからだ。少々のイジメは時間が解決すると思うのは間違いであり、何のテコ入れもせずイジメを解決できる可能性はゼロに近いと思った方が良い。




我が家の次女は天然系不思議タイプの子で、ややマイペース。そういうことも起因して、小学4年の時にイジメを受けた。

始めは、休み時間の遊びの仲間に入れてくれない、といったことから始まりそのうちに、一緒に遊ぼうと待ち合わせの約束をしておいて全員で示し合わせてスッポカシをする、ということが数回繰り替えされるようになる。だんだんエスカレートし悪質化していく、ある意味子どもらしい?イジメの典型であった。

そこでこれ以上の悪質化を懸念し、担任に電話で相談をした。

しかしそこで担任から得た回答は「お宅のお子さんの性格に問題があるから」という内容であった。なるほど、学校ではイジメを黙殺している現状があるわけだ。だからエスカレートしていくのも無理はない。

待ち合わせをしてスッポカシを何度も、というは、意図的で策略的である以上既に行き過ぎているし早期に手を打つべきだ。早期に制止して仲直りを促すことができる立場に学校の担任はいるにも関わらず、この担任はその必要性を感じておらず、むしろうちの子の欠点を問題視しているらしい。

この教師の無能さはさておき、他にも、学校の担任に訴えても問題解決をしようとしてくれない、という状況にある人に向けて、次からが私が実際に取った方法なので参考に。実際に即時解決したので有効なのは立証済みである。


目的は「子どもが友達と仲直りすること」であり、学校を糾弾することではない。そのポイントを外すと失敗するのでご注意を。


まずは担任に電話や面談で相談するのが最初にすることで、そこで解決しない場合、というのが前提である。

会話で解決しない場合、これを文書にして訴える方法が、確実で即効性がある。文書は、告発文方式ではなく、あくまで「お願いを申し出ているお手紙」という謙った内容で構成する方が、感情論と片付けられる危険性を回避できる効果がある。

内容は、以下のようなかんじ。

1)ご挨拶。「いつもお世話になっております」

2)手紙の主旨「相談があり、お手紙を書かせて頂きました」

3)子どもから聞いたイジメの具体的内容を時系列に報告する形で記載する。あくまで「うちの子から聞いたところによると」と前提して書く。

4)対応してほしいことをお願いするという形でハッキリ記載する。「仲直りをするためにも先生のお力添えを是非お願いいたします」

5)期限を決めて対応した内容とその結果について報告を求めることを記載する。「今月末頃までに、実際の内容につきましてお知らせを頂ければ幸いです」
(期限までに何らかの対応を取らなければならないという強制力が生じる)


続いてこれが最も重要。

●「文書の宛名」は、担任名だけでなく学校長・教頭・学年主任といった立場の人の名前も列挙して記載すること。

●文末に、日付・自分の名前・住所・電話番号を記載し、公けに晒してもかまわない公式な文書であることを表現する。

 

□手紙の形式
パソコンで文字うちしてプリントした方が強い印象となり、手書きにするとやや柔らかい印象となる。これは自分のキャラクターなども考慮して相応しい方を選ぶと良いだろう。

□手紙の渡し方
ファックスでの送信
が良い。授業中という、担任が職員室にいない時間帯を狙って、学校の教頭宛てに電話して「お手紙をFAXしましたが届きましたか?教頭先生も読んでください」と確認を入れると学校側はこの手紙を無視できず、学校全体の問題として対策を講じなければならなくなる。

□次の手を用意しておく
それでも学校側が受け入れず、あまりに理不尽な場合は「教育委員会責任者名」や「市長名(区長名)」を追記して同文を教育委員会にファックスすると強烈な効果となる。まぁこれは最後の手段なので実際にやるのは滅多なことでない限りお勧めはしないが、しかしそうなっても良いように文章構成をあらかじめ意識しておくと、次の対策を取りやすい。

□注意事項
文章というのは非常に強い強迫観念を相手に与えると同時に、自分にとっても証拠が残るということを肝に銘じなければならない。自分の書いた内容に責任を持つ覚悟と、日本中の人が見てもかまわないという正々堂々の内容を意識する必要がある。この手の文章は他の人に見られて困るような内容であっては全く効果が無いのだ。


□親同士の話し合いは有効か?
親同士が表に出て話し合っても意味は無いどころか悲惨な結末をうむ。誰しも我が子がかわいいに決まってるしそれが普通なので、意見は噛み合うはずもない。一番問題なのは親同士が争えば子どもの友情は復活しなくなるという点。「子どもの喧嘩に親は出るな」という昔からの言葉もあるが、当たっている!イジメの解決は学校が行うのが最も良い結果を生む。担任の役目は大きい。

 

さて、この方法で次女のイジメは即時解決したことは最初に言ったとおり。

イジメを主導した張本人と担任が二人で話し合い、担任は「あなたが変われば、クラス全体が変わるのよ」という素晴らしい説得をしたそうである。その子は泣いて事実関係を認め、担任に謝って改めることを誓ってくれたと報告があった。担任は始めは無能であったが一旦解決に向けて動き出すと最高に優秀であった。やっぱりさすが教師である。

もう一つ付け加えると、次女はこの経験を通じてはじめてイジメられる側の人の気持ちを考えるに至る、という次女にとって非常に貴重な経験となった、という現実がある。あれから5年過ぎて今、精神的にスッカリ強くなった次女は、個性と正義と良心、という大事なものを持っているなかなか魅力あるタイプの人に育っている。もしもあの時イジメに合わなければきっと違う結果となっていたのではないだろうか。本人さえも「あの時は本当に良い経験をした」と認めているので、それが事実であると思う。

イジメはただのマイナス経験ではない。しかしイジメを貴重な経験に変えうる可能性を学校は握っている。

学校や教師や校長の評価を、イジメの有る無しだけで考えている教育委員会や文部科学省は現場ズレしている。それよりも「イジメを如何にプラス解決したか」を評価すべきである。

 



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コメント一覧

1. Posted by 匿名   2006年10月31日 20:45
娘(いじめられる側)にも問題あるよ。マイペースは悪く言えば自己中だし。原因があって結果になるんだから。いじめる側の根本にも自分が幸せじゃないから他人の欠点をみつけ傷つけるなど問題がある。教えて育てる(教育)のは学校と家庭。いじめられる娘に育てたのは誰ですか?根本が変わらなきゃ繰り返すよ。いじめる人はいなくならないんだから。
2. Posted by nyao   2006年11月01日 17:47
匿名のIP210.136.161.19さんも一度いじめられてみてはどうでしょう?きっと貴重な経験となることでしょう。

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