板橋で働く女社長のBlog

仕事も子育ても両方やりたい主義で生きてきて、 気がつけば子ども達は大人の年齢に。 そして益々パワーアップしたアタクシ!?…の日常を綴ります。

2008年10月

クロスセルの危険

一昨日、生保販売チャネルフォーラムでプルデンシャル生命保険の元社長・河野一郎氏が講師をして下さったことをブログにも書いた。その話の内容には、興味深いテーマがいくつも含まれていたが、ひとつ結構ピンと感じるようなものがあり、それは「クロスセルは成功しない」という話であった。

ずっと前から「クロスセル」は事業なり企業なりを衰退させるだけではないだろうか、ということをなんとなく感じていたので「あ、同感!」と思わずピンときたのである。

クロスセルってなんじゃらホイと思う方に説明すると、クロスセリング=縦横に売るってーことで、つまり色々な種類のものを売っちゃいますよ〜という意味。八百屋さんのように野菜という単種類のものを売るのではなく、野菜も肉も洋服もオモチャも家電も売ってる百貨店のようなモノをイメージして頂くとよいかも。

保険分野で言えば、保険も売るが、投信商品とかコンサルとか、いろんな商品も全部売っちゃいますよーというのがクロスセル。細かいことを言うと一社の保険商品だけでなく、何十社もの商品を売ってる乗合代理店なんかも一種のクロスセルだし、デッカイ話で言うとAIGはアメリカ本体は元々損害保険会社だったけど、生保に証券にリース業にと色々クロスセルして巨大化し、その上失敗した良い例かもしれない。

今、生命保険は銀行でも売っている。金融自由化という政府の政策のもと、銀行での保険販売が解禁されたからである。保険だけでなく投信商品なども売っているし、正にクロスセル。しかし、出足はイマヒトツ。そんなモンだろう。

販売商品の種類を増やすことで金融機関などの企業は巨大化していくことになるので、大きな企業にとってはそれも一つの経営戦略という面も確かにあるとは思う。しかし、それを扱うのはあくまで人間個人個人であrり、保険代理店などは小単位の会社が多いので、クロスセルは向かないと私は思う。

それに、保険屋さんで大成功してるお金持ちな人は、一社の保険をシャカリキに売っている人に多いのが現実である。

なぜクロスセルは失敗するのか。
私が感じているのは、人間が仕事に関してプロとして把握し覚えられる知識や経験値の幅には限界がある、と思うから。

現在、零細企業な我が社で取り扱っている保険会社は4社。この4社商品の細かい規定や、加入方法の流れの事務実務からシステムまでが全部違うという状態なので、まぁ4社が限界だと自分でも思う。(4社でも忘れることが多いし・汗)
そんなアタクシも、数年前までほかの代理店と業務提携してた時は10社以上の保険会社商品を取り扱っていたが、ぶっちゃけ覚えられないことだらけ!とりあえず商品は覚えたとしてもシステムや事務規定まではとても無理。毎回、思い出すのに難儀したものである。

そうやって多数多種類の商品を取り扱う程、どれもこれも覚えきれないジレンマを感じたし、1社や1商品にかける情熱のようなものは薄くなっていくことも実感してきた。

人は知識が分散されると技術力も情熱も下がる、というのがアタシなりの結論。故にクロスセルは失敗する。

日本には昔から、「餅は餅屋」という言葉があるじゃん。
さすが昔の人は本質を突いている。

 

東洋経済記事執筆&AIG問題&生保販売チャネルに関するフォーラム

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久々のブログ更新。

先日、東洋経済(臨時増刊号)2008年度版生保・損保特集号が発売された。昨年同様に「大手生保現役営業職員による覆面座談会」の記事執筆を担当させて貰った。

昨年はベテラン優績者を中心に座談会を行ったが、今年は業界歴10年前後の30〜40歳代中堅生保レディの方々にお集まり頂いた。

中堅営業職員は、大手生保業界の中では非常に希少な存在であり、ご協力を頂いた方々は、いずれも厳しい時代を生き残ってきた実力と感性を兼ね備えた人達である。故に業界への視点も非常に厳しく、本質を突いた現場の問題が浮き彫りとなる記事内容になったと思う。

昨年来より、大手生保会社はいずれも「営業職員改革」として、育成体制を強化し、また保全業務ポイントが給与に反映する仕組みを取ることで既存契約へのアフターフォロー業務をバックアップする、といった新体制を作っていく方針を打ち出している。

しかし現場にそれが本当に浸透しているかといえば、まだまだ課題は多い。大手生保会社は過去にも一部同様の改革を打ち出しては、失敗に終わるということを繰り返し続けている。今回の改革は過去のものに比べるとかなり現実的な点もあり、希望や可能性も感じるが、しかし道は厳しい。そこを乗り越えるには、経営陣や現場支社長クラスの管理職達が、如何に腹をくくり目先の数字を追いたい心理を封印して、現場改革に着手できるかどうかにかかっていると思う。

その現実を保険会社経営陣にわかってほしいと切に願う。

というわけで、続きは東洋経済を見てほしい。


続いてAIG問題。
サブプライムローン問題で巨大損失を受けたAIGは、リーマン破綻を機に一気に資金繰りが悪化して破綻の危機に瀕したわけだが、巨額公的資金の注入という米当局の素早い対応で破綻を免れた。いや〜アメリカってやること早いね。

先週は、AIGの公的資金返済のための子会社売却候補として、日本のAIG傘下会社のどこが売却候補になるか、ということで話題は持ちきり。色々な憶測が飛ぶ中、金曜の夜の米AIG側による電話会見によって、アリコジャパン・AIGスター生命・AIGエジソン生命の売却が発表された。とくにアリコの売却発表に業界には驚が走った。予想外とはこのコト。週末の夜に何かが決まり何かがうごく。

先週から今週にかけて、AIG問題についての原稿依頼や取材依頼が立て続けに舞い込んでバタバタとした。憶測報道や速報などが錯綜し情報が二転三転する一幕などもあり、現状分析に難儀していた私。

今後は、売却先の行方がテーマであるが2週間あまりでその答えも出ることになる。業界再編の波が訪れると回りでは話題沸騰だが、個人的には、経営陣が入れ替わろうとも、アリコやAIG系日本社生保は元々どこも業績が良いので経営が悪化しての再編劇でもないし、現場で働く人達が入れ替わるようなことがない限り、業界が変わる波にはならない、という考え方をしている私。それに保険会社の規模や順位が入れ替わる可能性はあっても、そんなの加入者にとっては関係ない話である。


続いて6日(月曜日)、一橋大学内会議室にて「保険販売チャネルに関するフォーラム(第6回)」が開催された。業界関係者・学者など有識者を中心としたフォーラムだが、何故か凡人組の私もメンバーに入れて頂いていて、毎回楽しみ参加させて頂いている。

今回の講師はプレデンシャル生命保険元社長・河野一郎氏。プレデンシャル生命の歩みと取り組み、そして死亡保障を中心とした対面販売という生命保険販売の王道を歩いてきた、プルデンシャルの歴史や現場主義の社風を知り非常に興味深かった。

フォーラム後の会合でも河野氏と直接対話する機会を得て楽しく興味深い時を過ごす。河野氏は人間的にもカッコイイ紳士で思わず憧れちゃったよ。

3次会では、大学の保険論の准教授先生やアナリストの面々と保険会社の経営分析などの話で盛り上がったが、顧客向け思考の私にはやや難解な話題で(苦笑)難儀しつつ、それでも保険学の世界の話題に引き込まれた。いやホント面白いのナンノで興味津々。

もうちょっと自分の頭が良ければ深く切り込んで話題についていけるのになぁ、という寂しい思いも感じたが、難しいことを知り過ぎない、そういう私にしかできない役目も、この保険業界の中にはあるのだろうと思っている。私は私の役目を、愛する保険業界の中で全うしていこうと、あらためてそう思う。

でも自分は凡人でも、対人については、知性と才能溢れる人間性豊かな人達が大好きな私。頭の良い人達との会話ってチョーチョーチョー面白いんだもーん。

そんなこんなで満足しつつ帰宅。とても充実した夜だった。

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